受賞報告
平成22年日本民間放送連盟賞 番組部門 テレビ教養番組
優秀
ハウスブルー~主婦たちのうつ事情
[番組内容]
シングルマザーである弥生さんは、娘に手がかからなくなった空虚感をきっかけに「うつ状態」になってしまい、精神科病院に入院していた。病院では同じ悩みを持つ人たちとの支えあいで少しずつ回復し退院するが、再び自傷行為と過食を繰り返すことになる。自宅では失業して職探しを続ける母親と、14歳になった娘が彼女を支える。
[制作意図]
私達は2年前、自殺を図って病院の救急救命センターに運ばれてくる人たちに対し心のケアを施す精神科医を取材しました。その医師の「精神科への偏見がなくなればもっと多くの人が救える」という言葉が今回の取材の出発点となりました。
多くの主婦が家庭内の事が原因で心の病に陥っていることはあまり知られていません。
うつ病が「心の風邪」と言われ、未だに「気の持ちよう」とか「怠け病」との誤解がある中で、家族への影響も深刻なこの病気の現実を知ってもらい、同時に家庭の主婦や母親が社会で置かれている立場を考えてもらえればと制作に取り組みました。
[審査講評]
映像も音声も加工せず、彼女と彼女を支える家族のありのままの姿を伝えることで、「うつ」を真正面からとらえ、考えるきっかけを与える。
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